俵谷 龍佑(@tawarayaryusuke)です。
真面目という言葉、「真面目な性格だよねー」とか、「真面目にしなきゃダメだよ」といった風に、つい使ってしまいますね。
「真面目」の本来の意味って知ってますか??
僕は今まで、あまり真面目という言葉が好きじゃありませんでした。
しかし、この真面目の本当の意味を知って、少しだけ好きになりました。
「真面目」は、ルールや常識を守るという意味ではない
真面目というと、「きちんとルールや法令を遵守すること」という意味合いで使ってしまいますが、本来は違う意味です。
真面目の本来の意味は、「本質的なさま」という意味です。
国語の辞典などを引くと、以下のように出ます。
「真心がこもっていること、誠実なこと」広辞苑
「うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。また、そのさま。」デジタル大辞泉
さらに真面目の語源に辿ると、宋の時代に蘇東坡が読んだ漢詩にまで遡ります。
漢詩には「柳は緑、花は紅、真面目(しんめんもく)」とあり、この「しんめんもく」が今日我々が使っている真面目の語源とされています。
ちなみに、この漢詩は「柳には柳の色、花には花の色があり、それぞれがそれぞれの個性や役割を発揮している」という意味を表していて、
自分らしくそれぞれ生きている、本質的に生きているということと解釈できます。
じゃあ今、一般的に使われている真面目の意味は何の言葉に該当するかといえば、「糞真面目」になります。
「まじめで融通がまったくきかない様」
広辞苑
融通がきかないという意味合いで、たまには皮肉を言うときに「真面目だね」とか言ってしまいますが、本来の意味とは全くかけ離れたものなんですね。
本当の意味で、「真面目」になってますか?
ルールや常識を守ることができる人が賞賛される文化が日本にはあります。
特に、ここ最近ではそれが強いですね。
昨年の芸能人の不倫報道、DeNAのキューレーションメディアの問題といったニュースを見ても分かるように、
どんどん、一般常識や法律を守らないものに対しての締め付けが厳しくなっています。
ちょっとズレた発言をしたらSNSでバッシングするのもこれに近いものがありますよね。

もちろん、法律を故意に破るのもダメ、常識から外れてばかりで他人に迷惑をかけるのもダメです。
しかし、今ある常識や法律は本当に正しいのでしょうか??
それを守ってれば本当に良い??
常識はたった数十年で変わってしまいます。
数十年前は、スマホがなくて、
さらに数十年前は、パソコンがなくて、
更にもっと前はテレビがありませんでした。
スマホもパソコンもテレビも、最初は非常識で不真面目で異端な存在だったはずです。
しかし、今やどれもなくてはならないものになりました。
つまり、何が言いたいかというと、
所詮、常識や法律というものは人間が作ったものに過ぎず、それを守るだけでは何も意味がないということです。
法律や常識だから、と思考停止してしまうのではなく、自分にとって何が正しいのかを考えることが大切なのだと僕は思っています。

これからの時代は、「出る杭は打たれる」から「出ない杭は放置される」に変わっていきます。
ただ、思考停止に生きていては、どんどん置いてかれてしまう時代がもうすぐそこにやってきています。
「真面目」になるということは、真剣に自分の人生と向き合うということ
つらつらと書いてきましたが、要は「真面目になる」は突き詰めれば、
真剣に自分の人生と向き合うということまで言えるのではないかと思います。
本気で人生を真剣に送っているか。
それが本来の意味での真面目。
ただ、何も考えずにルールや仕組みを守っているのは、真面目でもなんでもありません。
ただ、思考停止しているだけ。
何事にも子供のように好奇心と疑問を持ち、考える事。
これからの時代、さらに変化の波は激しくなります。新しいテクノロジーはどんどん普及しつつあります。

もう日本でいう美徳である「糞真面目」のままでは生き残っていけるか分かりません。
必要になるのが、本来の意味での「真面目さ」。
常に本質を考えることなのです。
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俵谷 龍佑

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