「紹介だけで仕事が回る」、ライター、いやクリエイターにとっては理想の状況ではないでしょうか?
多くの人にとって、できれば営業せずにクリエイティブ業務に専念したいもの。ただ紹介だけで仕事が回ると、ある視点が抜け落ちてしまいます。今日は、紹介だけで仕事が回る人がハマる落とし穴について解説。
紹介は、極めて身近な世界で回っている経済圏
紹介というのは、極めて身近な世界で回っている、いわば小さな経済圏です。紹介で仕事を受けていると分かると思うのですが、言い値もしくは自身の希望に近い費用が提案できるケースが多いです。
なぜならば、知り合いというフィルターを通して、すでに信頼感が醸成されているからです。
本当の市場価値が分からなくなる
ここまできくと、むしろユートピアなのでは?と思いますが、紹介の最も大きな問題点は全てが絶対評価になること。
公募に申し込みをする場合、他の候補者との比較検討のうえで選出されます。ただ、紹介ではこのプロセスをすっ飛ばすわけになるので、
- 予算
- 記事品質
- コミュニケーション
などの評価が絶対評価になります。万が一、他のライターさんもいる中での追加募集では、比較対象が常にいることになるので、その限りではありません。
「紹介者のメンツを潰したくない」という力学によって、自身の評価が歪むことがある
また紹介には「紹介した人の顔を潰したくない」という力学が働きます。これは、受注側はもちろん、発注側も同様です。
どういうことかというと、率直なフィードバックを伝えてくれない可能性が高いということ。
「良いですね」「次もお願いしたいです」こういった言葉を鵜呑みにしていると、痛い目にあうかもしれません。むしろ、自ら聞いていく積極的な姿勢が大事です。
正しく自らの市場価値を見極めるには?
とてもシンプルで、公募案件に申し込むことです。会社員の方がよく自身の市場価値を測る手段として、転職活動を行いますがそれと同じ要領です。
- 今市場は何を求めているのか
- 自身のサービス料金は相場価格と乖離していないか
- 設定している料金体系は今提供しているサービスに見合っているか
このあたりを見極めることができます。失注しても良いので、とにかく数をこなすことが大切です。
紹介のループが止まった時に真価が問われる
永続的に紹介のループが回るわけではなく、いずれ止まる時がきます。そのときが真価を問われます。紹介だからと胡座をかいてスキルアップを怠っていたり、新しい挑戦をしなかったりすると、自身が望むレベルの仕事を得られなくなる恐れがあります。
いつでも、広い視野で取り組むことが肝要です。
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俵谷 龍佑
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