フリーランスで長く活動していくのであれば、避けては通れない「地雷案件」や「炎上案件」。
エンジニア、クリエイターの世界では、何度か遭遇することがあります。こういったものとは、どう向き合い、付き合っていったら良いのでしょうか。
独断と偏見をもとに書いていきたいと思います。
「地雷案件」や「炎上案件」をカテゴライズしてみる
まず、地雷案件や炎上案件という言葉が指す定義が広いため、カテゴライズしてみます。
一般的に、地雷案件や炎上案件として挙げられるのは、大きく下記の5つに分類されます。悪質順にいきます。
1.料金踏み倒し系
これは、地雷案件や炎上案件と呼ぶにも及ぼないですね。料金踏み倒しに至っては犯罪です。
料金を踏み倒しされた経験はないですが、周りで被害に遭った方も少なくないです。これは論外。
2.期限を守ってくれない系
スケジュール通りに動いているけれど、クライアントがボールを止めてしまっていることで、結局、制作がギリギリになった……。みたいなパターンです。
これも、程度問題なので、一概にいえませんが、例えばリマインドをしても1ヶ月音沙汰がないというケース等。
こちら側だけが謎に疲弊して、いざ確認してもらったら数分で終わったり、または「方向性変わったので、やり直しで」みたいになったりと、とにかく振り回されます。
3.やりがい搾取系
人気の案件によくありがちです。これは、炎上案件というよりは地雷案件に近いかも。
「ベースの記事単価は安いですが、PVに応じて成果報酬をお支払いします」みたいなことを言っておきながら、結局ベースの安い記事単価で終わるパターン。
低単価で、とにかくこちらのリソースを使い果たそうとするのが、まさに「やりがい搾取系」。
4.ステークホルダー多すぎ系
ここからは、地雷案件や炎上案件なケースと、そうでないケースに分かれます。
ステークホルダーが多いということは、
- フリーランスチームの一員として動いている
- 会社ないし団体のメンバーとして動く
のいずれかに該当するため、比較的上流の仕事といえます。
ステークホルダーが多いと、誰かのミスが流れ弾として当たり、場合によっては自分に非がなくてもとんでもない炎上を引き当ててしまうことがあります。
5.要件定義・契約事項ゆるゆる系
これは、良いパターンと悪いパターンがあって、良いパターンは立ち上げ・ゼロイチの案件です。
文字通り何も決まっていないので、基本的にトラブルがつきもの。なので、適性がない人によっては「地雷案件」と感じるかもしれない。
悪いパターンは、シンプルに要件定義がなあなあで、穴だらけなプロジェクト。
ものすごく具体的なところでいくと……
- 当初聞いていたスケジュールよりも早めに納品して欲しいと要求される
- 修正回数の制限がなく、無限に修正が発生する
などなど。悪いパターンに関しては、かなりあるあるな人も多いかもしれません。
地雷案件・炎上案件を100%回避できない。まずは「受けてみる」
本題の地雷案件・炎上案件とどう向き合うべきか?ですが、受注段階で100%見極めることは困難なので、「とりあえずやってみる」こと。
というのも、最初は良かったけれど
- 新しい担当者がとてつもなくやばい人だった
- 気がついたら、いいようにこき使われてしまった
と取引の最中に変わってしまうことがあるからです。
ただし、「料金踏み倒し系」に関しては、その気配がしたら即刻逃げた方が良いです。
クライアントの「課題解決」をしたいのか?そもそも可能か?
もう少し踏み込んで、地雷案件・炎上案件との向き合い方についてお話しをすると、私は基本的にイレギュラーな事態やトラブルに直面した際、以下を考えるようにしています。
- どこまで自分自身が関与したいか(成長機会・信頼獲得)
- どこまで自分自身が関与できるか(権限)
このうち大切なのが2です。
地雷案件・炎上案件を打開する権限が与えられているのか、聞いてくれるクライアントなのか。
いくら1があっても、全く権限がなければ、トラブルを低減できずにストレス負荷が高い環境下で仕事を続ける可能性が高いため、疲弊してしまいます。
トラブルに直面したら、「成長の機会」と思い込んだ方が良い
「トラブルは成長の機会である」と言い切りたくはありません。
「トラブルは成長の機会」という言葉を間に受けて、地雷案件・炎上案件に身を投じて精神を壊してしまう人を増やしたくないからです。
しかしながら、地雷案件・炎上案件でなくてもトラブルはどうしても発生します。そのときに「成長の機会」と思い込んだ方がこの先のフリーランス人生がラクです。そこで折れてしまうと、自らのコンフォートゾーンから抜け出ることはできません。
フリーランスは、自身で成長機会を作りにいかないと、ジリ貧になってしまいます。その1つの方法として、少し負荷をかけることは重要なことです。
俵谷 龍佑
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