何かミスがあれば、その当事者へフィードバックがなされ、再発防止策が検討される。
このサイクルそのものは有用だと思うのですが、「そもそも、ミスはその人のスキルや特性に依存している」と考えていると、一向に根本的な課題はなくならないと思っています。
これを読んで、久しぶりに稲妻が走りました。
とても自分の言いたいことを言語化してくれているな、と。
もう少し踏み込んだ話を書きたくなったので、私の体験談を下地にして、書いていこうと思います。ちなみに、エビデンスはなく独断と偏見に基づいて書くので悪しからず。
ミスが起こる原因
ミスが起こる原因は、大きく外的要因と内的要因に分かれます。下記でも触れましたが、結論、ミスを起こした人が100%悪いことはなく、外的要因(ルール・業務フロー・経営方針・上司との相性など)が絡んでいます。
ミスとは何か?
さらに重要なのがミスとは何か?という定義です。ミスは「発生タイミング」「評価する人・組織」によって異なります。
タイミングが早ければ、ヒヤリハットとなり再発防止策を講じることができますが、遅いとクレームになるため、重大なミスとして扱われます。
評価する人・組織が厳しければ、24h以内に返信せず、お客様を待たせたことも重大なミスとカウントするでしょう。
ミスをした人は能力不足なのか?
ミスと認識されるメカニズムについての前提を揃えたところで、本題のミスをした人は能力不足なのか、という話です。結論はNOです。
もう少し正確にいうと、能力不足が原因であったとしても、それか原因の100%にはならないということ。
偉そうに書いてますが、私はこれまで、めちゃくちゃケアレスミスをしてきました。会社勤めのときは何度も説教されていました。
説得力に欠けたと感じる人もいるでしょう。ただ、ミスを起こさない人は、「なぜミスをするのかという論理を理解できない」ことが多々あります。
ミスをしたことがないので、「なんで、そんな初歩的なことでミスをするのか?」と頭を抱え、ルールや業務プロセスに欠陥があることにまで気が回らないのです。
ルールの欠陥にハマった犠牲者であり、未然に大事故を防いだブロッカー
ミスにはさまざまなパターンがありますが、ものすごく雑に抽象化すると、ルールが明確になっていない、またはうまく伝達されていないことで発生していることがほとんどだと思っています。
- 相談の際のコミュニケーションラインが明確になっていない
- マニュアルや指示の際に、一義的な言葉を使用しない
- 提案書や企画書のフォーマットが一律になっていない
つまり、ミスをした人はこの欠陥を回避できずにハマってしまった犠牲者とも言えるわけです。下手したら、小さなミスを表出させることで先に起こりうる重大なトラブルを潰しているとも受け取れます。
裏を返せば、意図を読む・推察する力がないとも解釈できるのですが、それは属人化に他なりません。
根本の原因を究明することが大切
ミスそのものはあくまで「点」に過ぎず、放置されてきたマニュアル不備や共有不足、歪な組織体制などが積み重なって表出したものです。
ミスを起こした人を責めても仕方ありませんし、その人に責任をなすりつけても根本的な解決になりません。「仕方ない」で終わらせず、真実を正しく見つめることが大事かと思います。
俵谷 龍佑
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