「お客様は神様」なんて言葉があるように、日本はおもてなし大国。お客様に意見を言うことも憚られる風土です。ただ、お客様の中には悪意なく理不尽なことを言ってきたり、悪意をもって高圧的な態度で接してきたりする方がいます。
こう言った場合、毅然とした態度で臨むことが肝心です。ただ、「対等な関係」という言葉が一人歩きしている感も否めないので、改めて対等に接するとはどういうことなのか、考えてみたいと思います。
今回はあくまでライターやデザイナーなど、クリエイティブに関わる人たちを想定に独断と経験談をもとに書いていきます。
間違ったことを指摘できる関係
まず1つ目が間違ったことを指摘できる関係。
お客様から一方的に指摘やクレームが入る状態は対等とはいえません。もちろん、受注側がクレームを入れるのはお門違いですが、理不尽な要求やおかしな論理には、「間違っている」と指摘することはなんらおかしなことではないです。
善意に甘えず、節度を持って接し合う関係
2つ目が善意に甘えすぎない。求めすぎない。
実は善意を受け取ることって簡単ではなく、器や度量が大事になってきます。
たくさん善意を受け取っているのに、感謝しなかったり、返さなかったり、挙句には当たり前と思ってしまったりする人もいます。これは、誰しも一度は経験したことがあるでしょう。
一方がGIVEし続ける関係はいずれ瓦解します。善意を受け取ったらしっかりと返していく。
この循環こそが関係構築において大切ですし、対等な関係といえるのではないでしょうか。
お互いがリスペクトしている関係
最後がお互いがリスペクトし合っている関係。
受注側が「どれだけ利益をひっぱってこれるか」と考えていたり、クライアントが「どれだけ安く有効活用できるか」と考えていたりすると、そもそも1つ目と2つ目の状態は成立しません。
敬意を表して互いを認め合うこと。いずれかが邪な気持ちをもっていたり、下に見ていたりすると、いずれ人間関係は破綻します。
プロ意識があってはじめて、リスペクトの対象になる
上に書いたように互いがリスペクトする状態でなければ、対等な関係は築けないのですが、そもそも敬意をもたれるためには、特に受注側のフリーランスがどれだけプロ意識を持っているかが重要です。
プロ意識についても、解釈が分かれるところなのでまた別に機会をとりたいですが、ざっくりいうと「正確にお客様のニーズを捉え、専門的観点から解決に導く姿勢」かなと思います。
100%対等な人間関係は存在しないが、対等であり続けるように努めることは重要
現実的な話、仕事に限らず100%対等な人間関係は存在しません。
だからといって、過度に遜ったり、人を見下したりするのは違います。対等であり続けるように、お互いが努めることが重要なのです。
俵谷 龍佑
最新記事 by 俵谷 龍佑 (全て見る)
- フリーランスは「地雷案件」や「炎上案件」と、どう向き合うべきか? - 2024年5月3日
- 紹介だけで仕事が回る人がハマる落とし穴とは? - 2024年4月27日
- ミスをした人は能力不足?それともルールの欠陥にハマった犠牲者なのか? - 2024年4月18日
- ビジネス書では教えてくれない、フリーランスがあまり直視したくない現実を言語化してみた - 2024年1月17日