俵谷 龍佑(@tawarayaryusuke)です。
僕は、2015年にADD(注意欠陥障害)の軽度と診断されました。(確定診断ではありません)
診断を受けるまでには、長い時間がかかりました。
今回は、「ADDってどういう病気なの?」と気になっている方のために、当事者の僕が話せることがあるかなと思い、記事としてまとめることにしました。
ADDとは?という話から、僕自身がADDの診断を受けるに至った経緯、ADDではどういう診断がされるのかということについて書いていきたいと思います。
長いので、ブクマしておくことを推奨します!
ADDってそもそもどういう病気?
ADDとは「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」という発達障害の一種です。
まずADHDの説明から。
「多動性(落ち着きがない)」「不注意(集中が長く続かない)」「衝動性(考えずに動いてしまう)」の3つの症状が顕著に現れる発達障害
のことです。
ADHDについて、詳しくはこちらの記事に書いてます。

これだけだと、誰でも心当たりのあることですが、これが社会活動や日常活動に支障が出るレベルで現れるのがADHDです。
ただ、明確な定義は未だ研究途上であり、ADHDもそもそも病気なのか否かを議論されている段階です。
ADDの話に戻りますが、ADDは「ADHDの不注意優勢型」の通称(ADDはAttention-Deficit Disorderの略)であり、日本ではしばしば注意欠陥障害とも呼ばれます。
ADDはまだまだ新しい病気。理解を得られないことも多い
上にも書きましたが、世界的にもまだまだ研究途上の病気です。
ADDを始めとする発達障害は症状が類似しているため、医師でも診断が難しいです。
実際にADDではなく別の病気と誤診をされてむしろ症状が悪化したというケースもあります。
ここ2~3年で発達障害の人が増えているということで、社会問題として各メディアで取り扱われるようにはなりましたが、
現実問題、まだまだ受け入れられる世の中にはなっていません。
僕自身も、過去に誤解されて、様々な苦い経験をしました。


ここからは、僕が実際にADDの診断を受けるまでに至った経緯、そしてADDでは実際にどのような診断内容を受けるのかについて書いていきます。
あれ、自分浮いてる…?何でだろう?
みんなで輪になって話す時ってあるじゃないですか。
学生の頃によくあるコミュニケーションの一つ。
自分が話し始めると、みんなが「はぁ…」みたいな感じになっているのが分かりました。
全く話を合わせることができませんでした。
あまりに、話を合わせることができなかったので、なんとかして話術を身につけようと奮闘した時期もありました。
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【書評】僕の「大学ぼっち」のピンチを救ってくれた奇跡の一冊〜好かれる人、嫌われる人の話し方〜:中野裕弓 著
しかし、学生時代なんてコミュニティが狭いから、僕は「いじられキャラ」に徹し、何とか学生時代を乗り切りました。周囲に「異常」と悟られることなく。
僕自身も、周囲との違和感には気づいていましたが、その原因が何なのか分からず、気にしないようにしていました。
「社内失業」になったのをきっかけに、診断を決意
上にも書いたように、僕は周囲の人とどこか違う、うっすらそう感じていました。
実は、何度か「自分は精神的におかしいんじゃないか」と思ったことがあります。
そして、様々な岐路を迎える大学4年の時に精神的に参ってしまい、大学の保健室の「メンタルクリニック」に行きました。
その時に実は「ADHDの傾向があるかもしれませんね」と言われたのですが、自分を発達障害者と認めたくなくて、特に問題にしませんでした。
そんな中、僕が本気で病院でADDの診断を受けようと思ったのは、新卒で入社した会社で、わずか半年で「社内失業」になってしまったから。
社内失業とは、会社の中で自分が担当する仕事が一切なくなること、またはそれに等しい状態になることを指します。
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社内失業したのを機に、苦手分野を克服しようと努力するのをやめた話
社内失業状態になって、居場所がなくなった僕は退職を考えるようになりました。
元々、「音楽で食べていきたい」という想いをあきらめきれてなかったこともあり、結局、1年働いたのち、会社を退職しました。

その後、「半年で社内失業をしてしまうくらいだから、やっぱり何かあるな」と、退職後に、改めてADDやADHD、アスペルガー症候群に詳しい病院で診断してもらいました。
診断してもらおうと電話しても、どこも予約でいっぱい
心療内科やメンタル系の病院は、どこも予約でいっぱいでした。
ADDの診断に関わらず、精神科医や心療内科系の病院は基本的に予約で殺到しています。
そのため、5~6つの病院に片っ端から電話をかけました。
なんでこんな混むかというと、総じてメンタル系の病院は診療時間が短いからです。
人気の病院や大手病院ならば、混雑状況はさらにひどくて、半年先まで埋まっていることもしばしば。
診断結果をもらうには、最低でも3回診てもらう必要がある
ADD・ADHDの診断をしてもらう場合は、最低でも「ヒアリング」「テスト」「診断結果」と複数回の診断が必要になります。(僕の場合はそうでした)
ヒアリング
「具体的にどういう症状があるか」「過去にどのような出来事があったか」といった内容をヒアリングされます。
特に聞かれたのがADDの特徴である、「どういうところでミスをするのか」、「どういうタイミングで怒られるか」といった内容。
自分の生い立ちから今までのことを話していく感じでした。

俵谷 龍佑

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