この前、四国旅行の帰り、携帯の充電が底をつきそうで、岡山ー東京間の4時間近くどうやってヒマ潰そうかと思った時に、岡山駅の書店でふと購入したのがこちら。
ド文系の僕にとっては、なかなか難解で読み進めるのには時間がかかりましたが、興味深い本でした。
普通だったら、宇宙とか天文学なんて興味持ちませんでしたが、この本を読んでちょっと興味がわきましたね。
宇宙とは思想の始まり
何が面白かったかといえば、宇宙ってずーっと昔から議論されているテーマなんですよね。
つまり、「思想の始まり」なんです。哲学とかに近いと思います。
全ては、宇宙に対しての好奇心と「こういうことなんじゃないか?」という仮説から始まり、それが科学によって少しずつ立証されてきているんですよね。
当時は、宇宙と神が結び付けられていて、「宇宙の素を作ったのは神である」という結論が一般的でした。
しかし、ルネサンス期による科学技術の発達、ニュートンやアインシュタインの登場により、神と結び付けられていた不可侵な「宇宙研究」という領域も、徐々に科学で解明されるようになりました。
未だに宇宙の95%は正体不明である
宇宙ではどういう現象が起きてるのかということはある程度見えてきているのですが、宇宙が何で構成されているのか、という肝心な部分は未だに分かっていません。
宇宙の大部分は、「暗黒エネルギー」と呼ばれるものが存在しています。
暗黒エネルギーとは、重力に逆らって、宇宙の膨張を加速させている謎のエネルギーのことで、その実態はほとんど解明されていません。
なんで解明されないかというのは、この「眠れなくなる宇宙のはなし」に書いてあるこの話が分かりやすい。
なぜなら、暗黒エネルギーは宇宙全体に均一に存在していると思われるからです。何かが「ある」というのは、それが「ない」部分と比較することで初めて分かり、その正体を探ることができます。そこらじゅうすべてに「ある」ものは、はたしてあるのかないのか区別もつけられませんし、正体を探る方法なんて簡単には思いつきませんよね。
とあるように、暗黒エネルギーを解明するには、現代の科学技術をもっても、まだまだ時間がかかるようです。
宇宙の謎が解明されれば、「パダライムシフト」が起こる
僕が、この本を読んで興味深いなあと思ったのが、宇宙というものはその時代の人々の価値観を大きく揺るがしていたってことです。
日常的にも、技術的躍進によってVRとかAIといった新技術の登場で生活に多少なりとも変化はありますが、宇宙の研究では規模が違います。
それこそ、人類の存続を揺るがしかねないほど大きな問題です。
もし、宇宙の全容が解明されたとして、そうすれば今まで見えてこなかった宇宙上の敵の存在も知ることになりそうです。
そうなれば、地球からの脱出、地球を防衛するために何をすべきか、という議論がなされるでしょう。
SFのような話ですが、実際、宇宙が解明されていけば、こういったことが現実社会で起きてもおかしくないですね。
つまり、宇宙は決して遠いものではなく、自分たちと常に密接に関わっているものなんですね。
まとめ
この本を読んで、いろいろ考えさせられました…。
この本から、自分の価値観、自分の行動が常に正しいと思わずに、ときには疑うことも必要だなと思いました。
自分のマインドを変えたい時、自己啓発的な本も良いのですが、そもそも自分の今の考え方、そして世間の流れは正しいのか?と疑うことが大事なので、、、
そういった意味で、この本は自分の考えや世界そのものを疑う、そんな力がつくかと。
ちょっとムズいですが、オススメですよ。
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俵谷 龍佑
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